耐震性も重要
たくさんの尊い命が犠牲になった東日本大震災。
震災の後、いままでも何度か報道で取り上げられていた建物の構造や耐震性について再び話題が集まりました。
今回の災害では、住んでいた賃借中の建物が全壊してしまい、家主から退去の指令を受け住居が無くなることを余儀なくされた人も多いと聞きました。
賃借権の場合、「賃借権の登記を請求できる特約」などがない限り、賃借権には登記請求を認めておらず(大判大正10年7月11日民録27輯1378頁)地主さんの協力を得られなければ登記ができません。
(引用)借地権とは?|センチュリー21マーキュリー
地主に許可を取らないといけないことからも賃借者が登記する例は少ないです。
前の入居者が同じ土地に再築された建物に優先的に住めるという法律も定められていますが、そもそも建物を立てていた借地権者が震災にあった土地の権利を手放すということもあり、改めて元々の耐震性の重要性について見直されるきっかけとなったのです。
また残念ながら、これからも大きな地震が起こる確率が無いとは言いきれません。
女性のための物件のなかでも災害に対する強さ、安全性やマンションの防災設備の
有無なども住まい選びの重要なポイントになってきたと言えるのではないでしょうか。
では具体的にどんな点をチェックして、どの部分に注意して物件を選んだらいいのでしょうか。
地盤に強い土地を選ぶ
まず、地盤に強い土地を選ぶことです。
今回の地震で被災地から遠い関東地方の一部の地域でも液状化が起こり
建物に被害も出たと言います。分譲マンションを購入するわけではないし、
賃貸物件なら気にしないでいいのでは?と思うかもしれません。
しかし、地盤が弱いということは、その分、揺れも強いと言うことを意味しているのです。
この地盤の強さは各自治体のホームページ上のハザードマップなどで確認できるように
なっていますから、住む場所を決めたら、一度確認しておきたいものです。
耐火性について
次に建物の耐震性についてみてみましょう。
耐震性について目安になるのは建物が1981年以降に建てられたかどうかという点です。
1981年に新耐震基準が設定され、建物は震度6から7の地震でも倒壊・崩壊しないように
造られています。
東日本大震災の被害者は津波による被害がほとんどですが、阪神淡路大震災の被害者は
ほとんどが建物の崩壊・倒壊したことによって下敷きになってしまった方々なのです。
そしてその多くが1981年以前に建てられた木造住宅だったのだそうです。
女性が一人暮らしをするための物件で木造住宅を選ぶということはいま、
あまりないかもしれませんが、駅近であれば、古いマンションでもいいかな?
と思っていた私。
賃貸で住むからといって、耐震構造に不安があったのでは安心して生活できません。
古いマンションを選ぶときは1981年以降に建てられたものであることも
条件に入れたいと思います。
耐火性も考えておこう
住宅で火災が起こった場合、5分から10分程度であっという間に室内の温度が急上昇し、
延焼につながってしまうといいます。
一人暮らしようの物件は火災を防ぐためにガスが使えないところも多いのですが
料理が趣味である私はガス火口が最低でも2つあるところを選びたいとっています。
いまも実家で出勤途中に「ホットカーラーの電源を抜いてくるの忘れた!」
と気がついて、携帯で家に電話することが年に何回かあります。
一人暮らしになったら親に見に行ってもらうこともできないので、
ガスの元栓、火の始末には十分注意しなければと思っていますが、
壁が耐火構造になっていれば近隣からの延焼があった際にも家財を守れるので安心です。
ツーバイフォー住宅は、細かく区分された床や壁の構造材などで火が燃え広がるのを食い止めるファイヤーストップ構造。
(引用)耐震・耐久にすぐれた地震や災害に強い家づくり – コスモ建設
石膏ボードを天井や壁に使った耐火構造も存在しているようで、火を部屋の中に閉じ込め、発火元からの火災の進行を遅くすることができるそうです。
また現在、義務付けられている住宅用火災通報器がちゃんとあるか、廊下などに消火器が
設置されているかも、物件を見る時のポイントに加えなければいけないと思います。